百人いれば百通りある転職活動の進め方。今回は、新卒1年で転職を決意し、雑貨販売店の営業職からIT系企業のマーケターに転職したSさん(23歳・男性)の転職経験談をお聞きしました。一人ひとりで全く異なる転職ストーリーから転職成功の秘訣を学んでみたいと思います。
新卒1年で転職を決意。異職種・異業種の分野にチャレンジ。
—今回が初めての転職活動だったそうですね。
関西の4年制大学を卒業し、新卒入社で雑貨の卸営業をしていました。そこは約1年で退職し、業種・職種が異なる今の会社に無事転職を決めました。
—1年で退職というと、かなり期間が短いように思いますが、どのような理由で転職を考えたのですか?
理由は2つありました。1つは家族に介護が必要になり関東にある実家に定期的に帰らなければならなくなったこと。もう1つは入社した会社が想像していた以上にワーク・ライフ・バランスがよくなかったためです。
まず1つ目の問題を解決するために関西から東京に引っ越す決意をしました。東京なら帰りやすいですから。さらに2つ目の問題を解決するために、自分が好きで得意なことを仕事にできるオフィスワークで、総合職ではなく職種が決まっている求人を中心に探すことにしました。
—転職活動はどのように進めましたか?
11月くらいから始めて、12月に面接を受け、2月から次の会社、というスケジュールでした。
転職活動をしていることを誰にも言わずにひっそりスタートし、転職サイトへ登録、求人情報収集をはじめました。その中でも未経験歓迎と書いてあるマーケティング系のみに絞っていたので、探す効率は良かったと思います。探してみると未経験歓迎という求人が意外とたくさんあり、ベンチャーが多い印象でした。どこが「良い企業」なのか判断は難しかったので、ネット上の評判を見たり、上場している場合は決算資料などを読んで会社が目指す方向性を確認して、自分に合いそうな数社を選びました。
並行して履歴書や職歴書の作成も進めましたね。最終的に10社程度の企業に応募しました。そのうち3社から面接の連絡をいただくことはできたのですが……正直、書類選考はもう少し通るかな、と思っていたのですがやっぱり社会経験が短い分厳しかったですね。
「転職エージェントサービスを使えば良かった……」。内定後に後悔も!
—転職エージェントサービスやスカウトサービスは使いましたか?
使いませんでした。というより使い方がわからなかったんです。新卒の時にはあまり触れることの無いサービスだったので……。なので、新卒のときと同じように求人情報から直接応募をしていました。そうしなきゃいけないっていう固定観念があったんですよね。後から調べてみたら、キャリアカウンセリングや面接日程の調整や給与交渉までしてもらえるらしいという事がわかり、相談しておけばよかったと少し後悔しています。というのも、まさに面接日程の調整と給与交渉で苦労したんです。
3社から面接の日程をいただいて、それが全部バラバラでした。1次面接だけで関西と東京を3往復となると、さすがに日程の都合がつきませんでした。結局事情を説明するために電話を各社にして、全て同一日程でできるよう自力で都合をつけてもらいました。転職エージェントを通すと、日程等の希望を伝えればそれに沿って日程調整交渉も代行してもらえたそうなので、サービスを利用していたら……とかなり後悔しています。
—確かに、転職エージェントを通していれば説明も1度で済みますね!給与交渉でもご苦労されたとのことですが。
給与交渉も、初めての転職だったので、どの程度自分の希望を伝えていいのかわからず、提示された条件をのんでしまう結果になってしまいました。給与についてもエージェントを通していれば、希望も伝えやすかったですし第三者の立場からの適性年収も教えてもらえるそうで、いま思えば交渉の余地ももう少しあったのかも、とちょっと悔しいです(笑)。初めての転職や異業種・異職種への転職を希望するときは、尚更転職エージェントを頼るべきでしたね。
関西から関東へ転居。仕事を辞めずに転職活動を続けて良かったこととは?
—今回の転職は移動距離が長く大変だったのではないですか?
そこは大変でした。新幹線の往復だけで4時間以上かかるので、移動と面接をしたらお休みの日が終わってしまうような感じで、とても疲れたのを今でも覚えています。今回は面接日程を調整できましたが、もし別々の日に面接を受けることになっていたら予算的にも時間的にも厳しかったと思います。
仕事を辞めてから転職した方が楽かな、とも思ったのですが、もし辞めていたらもっと焦ってしまっていたと思います。収入源がなくなり毎月貯金が減っていくだけになってしまいますから。仕事を続けながら転職活動をすることで、最低限、自分を守る分の収入を得られるので気持ちの面では余裕を持てました。
—新卒での就活より楽だったところはありましたか?
今回の転職活動では書類選考があまり通らず、どうなることかと不安になりましたが結果的に良かったのかもしれないです。というのも企業研究する必要がある会社が3社に絞られたので、それぞれの会社に時間をかけて企業研究をすることができました。企業研究がちゃんとできた分、面接ではしっかりとした受け答えができて新卒の時に受けていた面接よりも楽でしたね。それに職種をしぼって受けていたので、思いを伝えやすかったです。
—「新卒1年で転職」という経歴は、結果的に不利になったのでしょうか。
全く不利にならない、といったら嘘になるかもしれませんが、面接に進んだところに関してはそんなに影響はなかったように感じました。もちろん理由は聞かれましたが、理由をきちんと嘘なく伝えることとその理由に妥当性があれば、きちんと納得してもらえるんだと分かりました。
—転職されて仕事内容や環境も一気に変わったのでは?
確かに一変しました。前職の営業では社用車を使って一日中外に出ていることが多かったのですが、現職では9割を社内で過ごすようになりました。もともと自分にはそちらの方が向いていると思っていたので、環境ついては満足しています。大学で学んでいたことを基礎としてそこから実際のビジネスに活かしていく方法やそれを全体に伝える方法を日々考えながら業務に励んでいます。実家にも月に1度は帰れるようになり、両親も安心してくれました。
—今後のキャリアについてお聞かせください。
働いてみて数ヶ月が経ち、オフィスワークのほうが性に合っていると感じているので、今の職種でキャリアを積み重ねていきたいと思っています!できる仕事の幅を広げて将来的にはサービスのプロデューサーができるように仕事に励みたいと思います!
—ありがとうございました!ますますのご活躍をお祈りしております!
今回は初めて転職活動を経験した方にお話を伺いました。転職サイトやスカウトサービスや転職エージェントサービスなどを使いこなすと転職活動がぐっと楽になりそうですね。「キャリアインデックス」では40を超える転職サイトに掲載されている求人を一括で検索できたり、スカウト・エージェントサービスなど転職にまつわるサービスをご利用いただけます。ぜひ効率的に転職活動を進めてくださいね。
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